【事前評価】コアセット(2021・グリフォン年)
しまちゃんです。ご無沙汰しております。次のスタンダード環境であるグリフォン年では基本・クラシックカードが廃止され、新たにコアセットと呼ばれるカード群が追加されます。今回はそのコアセットから新規カード、調整されたカードをピックアップして環境予想とレビューを行っていきたいと思います。
今回はレビューの前に強い・弱い / 使われる・使われない という二軸の評価を書きつけておくことにしました。これは「カードそのもののパワー」「スタンダードの環境デッキに採用されるかどうか」を示しています。二段階だけの評価ですので、いわゆる「普通のカード」は弱い / 使われない という評価になることでしょう。あらかじめご了承ください。
では、始めます。
《デーモンハンター》
強い / 使われる
《異端者アルトルイス》に比べれば当然パワーは落ちますが、生命奪取付きの《ペン投げ野郎》のような動きを期待できます。手札回収できなくても一定の仕事はするため、アグロ・テンポデモハンであれば採用されるでしょう。
弱い / 使われる
異端効果が発動しないときが相当弱いです。ですが、「敵を処理しながらミニオンを置く」という動きがテンポ系デモハンではとても重要なので、しぶしぶ採用されることになりそうです。
弱い / 使われない
急ならくがき、申し訳ありません。コアセット収録の際に能力が変更されたカードにはその部分をマークしています。
1:3交換+αが期待できますし、盤面を取る性能自体は相変わらず強いといえますが、《サテュロスの監督者》や《グレイヴの達人》といったアタック誘発のカードがスタンから落ちてしまいました。コスト減は嬉しいのですが、耐久度が下がってしまったことで使いづらい印象です。「荒ぶる大地の強者たち」以降で配られるカードに期待しましょう。
強い / 使われない
ヒロパ込みで《キングクラッシュ》以上の働きが見込める上、二枚採用できるミニオンです。ですがこのマナ域で戦う対抗馬、OTKデーモンハンターが強すぎます。今年もビッグデーモンの活躍は厳しいと思います。
《ドルイド》
弱い / 使われる
カードの強さ自体は適正だと思います。しかし今のドルイドには《電光刹花》が存在します。デモハンから《魔力喰い》、ローグからは《昏倒》や《腹裂き》が落ちるため、最序盤で撃たれたらかなり厄介になるはずです。
強い / 使われない
呪文のコスト軽減効果を持ったカードとしては《月食》より弱い印象ですが「それとは使いみちが違うこと」「軽減効果自体が強いこと」、この二点でこのミニオンの採用価値は十分あると考えます。……しかし、スペル系ドルイドの超ドロー呪文《洪水》がスタン落ちするため、全てはそれに変わるものを見つけてからのお話ですね。
弱い / 使われない
突撃が急襲になりました。攻撃力+1では割に合わない調整に思えます。コアセットに復帰した《動物園の監視員》とは相性が良いですが、そのために積むかと言われると…って気はします。
弱い / 使われない
雄叫びがメインのミニオンなので、コストが低くなった恩恵が大きいと思います。しかしそれでも発生条件が厳しいですね。今後のカードに期待しましょう。
強い / 使われる
単体で仕事してくれるのがまず優秀ですね。《獰猛な咆哮》がスタン落ちするので、トークンドルイドは今より長期戦で戦うデッキになると思われます。そのためこのミニオンの採用も十分ありえると思います。
《ハンター》
弱い / 使われる
選択しなかったカードがデッキから破棄されなくなりました。普通のハンターデッキならほとんど差はない変更だとは思いますが、「ゲーム中、絶対引けないカード」がなくなるぶん、精神的には楽かもしれませんね。変更前の《追跡術》自体がそこそこ強いカードであり、代えがたい効果なので使われます。
弱い / 使われない
マナコストこそ下がったものの、ハンターの貴重な手札を一枚使って、さらに呪文を撃たなければいけないのでキツイ感じです。《魔力喚起》のハンター版のほうが欲しいですかね。
弱い / 使われる
2マナで1/1のミニオンを出すので、テンポ的には相当弱い動きをすることになります。しかし獣シナジーを安定させられることは重要で、《凄まじき狂乱》などのシナジーもありますので採用されると思います。
《メイジ》
弱い / 使われない
コストが1になったことで、まあまあの強さにはなったと思います。が、凍結させる呪文の種類も減ってしまったため、採用までは至らないかなと思います。RNGで出てきても腐らず使えそうなのは良いですね。
弱い / 使われない
これもまあまあの強さになりました。序盤の複数除去は凍結よりも破壊を重視したいので、使われないかなと思います。
強い / 使われる
断末魔のおかげで「このミニオンを処理しないと返しでバーストするぞ」という圧力がずっとかけられるのが良いですね。《魔力の矢》も《フロストボルト》もスタン落ちしてしまったので頭ごしの打点は減っていますが、呪文ダメージのシナジーを持つカードは他にもあるため、強いと思います。
弱い / 使われない
《筆記の執精》との比較をすると、呪文ダメージシナジーの多い現在のカードプールでは後者の方が若干強い感じがします。その上で《筆記の執精》もデッキに入れることがなかったため、《イセリアルの召喚師》もこの評価となりますね。
弱い / 使われない
《堕ちた英雄》があるためシナジーはあります。最終盤で打点を水増しできる可能性がありますが、それにはヒーローパワーのコストを下げるカードも欲しいところです。
強い / 使われる
最近はあまり採用されないAoEではありますが、ライバルの《ブリザード》が落ち、単純にカードパワーが上がったため、採用されると思います。シンプルに強い。
《パラディン》
強い / 使われない
「相手の攻撃力3以上のミニオンが自分のキャラクターを攻撃した後、そのミニオンを破壊する」だけでなく、AoEを発生させるようなミニオンをほぼ確実に破壊することができます。 パラディンの特性である聖なる盾とは相性悪いですが、パラディンでは貴重な「一手で除去できるカード」なので強いです。しかし……(次のカードの評価に続く)
弱い / 使われない
聖典パラディンが強すぎるんですよね。《レディ・リアドリン》と《サルヘトの群れ》はスタンダードから落ちるものの、基本的なパーツは残ってしまっています。このミニオン自体も普通に強いですが、聖典パラディンが普通ではないパワーを持っているためにコアセットのパラディンカードは全体的に評価が低くなっています。
弱い / 使われない
バフ修正によりちょっと強くなりました。回復するだけでのカードですので一般的には採用されません。
強い / 使われる
アーキタイプを決定づけるカードです。序盤に引きたいカードでもありますね。正確に言えばは次の環境で即使われるとは限らないカードですが、シルバーハンド新兵をサポートするカードは十分に配られていますし、使われることは十分にあると思います。
聖典デッキが圧倒的な強さを持っているパラディンですが、新兵型はその支配に楔を打ち込むことができるかもしれません。
弱い / 使われる
ポン置きしてもまあまあの強さ。先述の通り私は新兵パラディンを「次に来るデッキ」と評したので、それとシナジーのあるこのミニオンは使われる。ということになるでしょう。
弱い / 使われる
聖典パラディンが強い去年の環境では見かけることはありませんでした。しかしながら、他のパラディンデッキには欠かせない効果を持った呪文です。使われるでしょう。
弱い / 使われない
挑発が付与され、良いカードとなりました。しかし今は《希望の聖典》があるので厳しいですね。《平等》と違い、このミニオンはパラディンにとってかけがえのない効果を持っているわけでもないので、この評価となります。
《プリースト》
弱い / 使われない
テンポで強いプリーストが今はちょっと思いつかないのでこの評価となります。カード自体は悪くないと思います。
弱い / 使われない
《沈黙》の代わりに登場した呪文です。相手に使うとちょっと不利になってしまうところが面白いです。《ドデかいレイザーリーフ》も帰ってきたので、沈黙プリーストというアーキタイプには採用されそう……ですが、かなりレアケースですね。《内なる炎》も落ちましたし。
強い / 使われる
コピーを発見するわけではないので、「AoEの数を水増しする」「リソースを補強する」などということはできないですが、欲しいカードを構えておけるのはドローの乏しいプリーストでは大切なことです。必ず使われるでしょう。
弱い / 使われない
2度目に唱えた時のボーナスがなくなりました。現状のカードプールではダメージがちょっと物足りない感じです。
強い / 使われない
前のめりな戦略で戦うミニオンとしては相当強い性能をしていると思います。《ラリー！》で復活させるのも面白そうですね。ただ現状のプリーストにはアグロで戦う用意はできてない気がします。よってこの評価です。
弱い / 使われない
コストが減ったお陰で《聖力入魂》へスムーズに繋がるようになりました。このコンボは相当強いと思いますが、このミニオンにも《聖力入魂》にも他のカードとのシナジーが乏しいです。このアーキタイプが作られるにはもう数枚のカードが必要かと思われます。
《ローグ》
弱い / 使われる
今回でスタン落ちする《ファラオの愛猫》よりは性能が劣りますが、ローグの1マナミニオンとしてはそこそこの性能。現状、替えのないカードなので採用されると思います。
弱い / 使われない
体力が増えたお陰でちょっとしたAoEでは除去されなくなりました。ただ隠れ身シナジーのカードとしては、他に使い勝手が良いカードが多いので、採用までは行かないかなと思います。
弱い / 使われない
コンボしてしまっているので、このターンは弱いまでとは行かないですが、苦しい動きをしているんですよね。貰えるカードも強そうですが、コストに見合った動きかと言われると微妙な感じがしまして……私には上手い使い方を思いつきませんでした。
強い / 使われる
なんの修正を受けず再録されたミニオンですが、ここでレビューを書きます。テンポで召喚してもスタッツが十分強く、断末魔で得られるコインはローグにとってはとても強いカードです。今のハースストーンでも十分に通用すると思います。
強い / 使われない
十分に強い調整をされた呪文ですが今のローグには《無理強い》があります。グリフォン年では使われることはないでしょう。
「《板渡らせの刑》の上位互換だ！」と思ったらミニオンを破壊できる範囲が違っていましたし、この記事を書いているときに《暗殺》は敵のミニオンしか殺せないということに今さら気が付きました。
弱い / 使われる
武器ローグとしては《自己研鑽の剣》があり、当然こちらが優先して採用されますが、スタン落ちした《鉤つきシミター》の穴はおそらくこれが埋めることとなるでしょう。耐久度が上がったことで《致死毒》等でブーストした時のダメージ総量がとんでもないですね。
弱い / 使われない
軽くて強いドローカードが現在のローグには揃っているので、少なくとも今年は出番はないかなと思います。
《シャーマン》
強い / 使われる
序盤に出しても終盤に出しても強いミニオンですね。今のシャーマンにはスペルダメージシナジーもあるため、使われない理由がないと思います。
弱い / 使われる
《見習い稲妻使い》がアグロ的運用を見出すなら、《電光刹花》からのこれも採用の視野に入ってきます。《炎の舌のトーテム》がないのは惜しいですが、序盤は盤面で削り、残りは火力呪文は《ドゥームハンマー》で押し切る。なんて戦い方もできそうです。
強い / 使われる
序盤のAoEの中では最高クラスの呪文ですね。ミッドレンジ以降のシャーマンでは採用されると思います。
弱い / 使われない
生命奪取が付いたことで回復にも呪文ダメージが乗るようになりました。フェアな強さを持ったカードなので悪くはないのですが、それではデッキに投入までは行かない。という印象です。
弱い / 使われない
このミニオンの価値は「早いタイミングで強いミニオンを出せる」というところにあると思います。ですので強化するならばオーバーロードではなくて、元々のコストを減らすか、スタッツを上げるか、が良かったなと思います。
弱い / 使われない
直接ダメージが上昇したのは嬉しい修正ですね。ただ現状のカードプールはミッドレンジよりアグロ寄りなので、採用されるかどうかは微妙なところです。
弱い / 使われない
強化は嬉しいですが、挑発が付いているおかげで相変わらず除去されやすいんですよね。攻撃力が上がったほうが嬉しかったですかね…
《ウォーロック》
弱い / 使われない
ランダムなのがキツイですね… 。0マナで断末魔を発動できるのでそちらで活躍するかもしれません。
コアセットの英語版によると《魂吸収》のダメージが1増加しています。
強い / 使われる
ウォーロックの延命行為には意味があります。このカードは強いですし、《モアーグの加工師》とのシナジーもあります。使われるでしょう。
弱い / 使われない
素のスタッツが普通に高いのは嬉しいことです。でも現状は雄叫びの効果をイマイチ上手く使えない気がして……。《ネルビアンの卵》は来てくれたんですけどね。
弱い / 使われない
今は《グルダンの手》を捨てたいので、効果が噛み合っていない気がしますね…
弱い / 使われない
刺さる時、刺さらない時に差があるため、これをデッキのメインに据えるということにはならなさそうです。攻撃力がもう1高ければぁと思います。
強い / 使われる
ミニオン除去と体力回復をした先にやりたいことが、今回は明確にあります。使われると思います。
弱い / 使われない
んー、当たり前ですが急襲が欲しいですね。対アグロに対しては重く、コントロールに入れるにはあまり場持ちが良くない。ちょっと使えるデッキが思いつかないです。
強い / 使われる
コントロールウォーロックの最終形態のようなカードです。 変身した後ライフが減らなくなったので、じゃんじゃん変身できますね！「1年で交換できる」というコアセットだからできた、思い切った調整だと思います。素晴らしい。
《ウォリアー》
強い / 使われない
「《烈火の戦斧》が元の姿に！」というのは冗談で、このカードが機能するには3マナ帯に強い武器カードが必要です。《イカリ》はスタン落ちしてしまうので、それに変わる武器が欲しいですね。
弱い / 使われない
召喚が条件ですので《マーロックのタイドハンター》と一緒に出てくる1/1にも急襲が付与されますね。あまり場持ちの良いミニオンではないので現状、《空飛ぶほうき》で良さそうな気がします。
弱い / 使われる
ウォリアー版《ハンターセット》と言って差し支えないカード。コントロールができて、リソース勝負にもつれ込みがちなウォリアーの方が使えこなせそうな気がしますね。
弱い / 使われない
《拳刃のカーガス》で十分かなという印象です。普通に強いミニオンではあるのですが。
「テキストが変わってる？挙動が変化したのかな？」と思ったのですが、
英語版ではテキストは同じなんですよね。(テキストの後ろのエンブレムは違うのに)
評価は保留です。ちなみに現在のままなら《シールドスラム》の評価は
強い / 使われる
です。
《中立》
弱い / 使われない
発動条件も簡単で、悪くはない強さを持ったミニオンです。しかしテンポウォリアーには武器が足りてなく、ローグはおそらく枠がパンパンで今はちょっと採用されないかなと思います。かなり使われる寄りの使われないカードです。
弱い / 使われない
断末魔系のデッキパーツがまだ足りないかなと思います。新しいカードが配られるのを待ちましょう。
強い / 使われない
強そうな能力なのですが、全体ハンドバフが強いのはズーのような低コストミニオンを横並べするデッキで、5マナのときにはバフする手札がない。という状況に陥りそうです。賢い人が強いデッキを考えてくれるかも。
強い / 使われる
ミニオンがフィニッシャーであるデッキも多く、それをほぼ確実にサーチできるのはありがたいですね。聖なる盾と挑発の組み合わせも嬉しい。使われるでしょう。
弱い / 使われない
コストが下がったのはとても良いことです。ただ何のデッキと相性が良いのか分からなくて、現状使いみちはないのかなぁ…と思っています。
弱い / 使われない
実のところ使われる可能性はあると思うのですが、ミッドレンジ寄りのコントロールでも、断末魔デッキでも、完成のためのパーツが足りない気がします。……この効果で6マナ5/5のスタッツはかなり良いんですけどね。
弱い / 使われない
遊び心のあるカードですね。ラダーに持ち込むものではないでしょう。
弱い / 使われない
場残りしやすくなり、能力を活かすチャンスが広がりました。とはいうものの8マナ4/8が返しで生き残っていることは難しく、このミニオンだよりでデッキを構築することはないでしょう。
弱い / 使われる
純粋なダメージカードとなりました。9マナ8点が強いとは思えないですが、火力の乏しいクラスでは採用される未来が見えます。
弱い / 使われない
生き残れば継続的にミニオンを展開できるようになりました。この効果のミニオンは、クエストハンターというトークン特化型のデッキで採用されたことがあるのですが、そのクエストはスタン落ちしてしまうので採用は難しそうです。
強い / 使われる
他にはない効果を持ったミニオンです。スペルを連打するようなクラスはドローが強いことがほとんどですが、最後の攻撃のための準備を確実にしてくれます。採用されると思います。
弱い / 使われる
デッキ外リソースまで動員する超コントロールデッキ向けレジェンド。貰えるカードも悪くないです。使われます。
弱い / 使われない
元のデスウィングに比べたら全然使いやすくなったのですが、それでも手札が数枚破棄されるのがキツイですね。あまり使われないですね。
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ここから下の評価は全部
弱い / 使われない
ですがポイントごとに絞ってコメントしていきます。
突撃じゃなくなったのは大きなマイナスです。下のアイスレイジャーも含め、RNGを微調整するために配ったように感じます。
スペルダメージのミニオンはコストが低ければ低いほど良いです。隠れ身とはいえ体力1のあっという間に取られてしまいますが、そこはまあしょうがないですね。
刺さる範囲は狭いですし、ポン置きできるスタッツでもないですが、メタカードとして採用しやすい良いコストになったと思います。
素で攻撃力が23まで上昇するようになりました！ロマンがあります。
よくよく考えるとメイン投入することはないのですが、スタッツが一回り上がるとちょっと使えそうに見えてしまうんですよね。面白いことです。
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今回のレビューはここまでです。「基本やクラシックの代わり」というだけあってコアセットのカードはカードパワーがめちゃくちゃ高い……というわけではなさそうです。しかし、ランダム召喚で出てきたミニオンの質は確実に上がっていて、これは既存のカードの評価にも影響しそうです。次の環境が楽しみ！ではまた！
